第4回調査における主な調査結果を紹介します。
自動車利用率の増加
過去の調査結果では、西遠都市圏の居住者の方は移動時の交通手段に自動車を利用する人が多いことがわかっています。
さらに、過去4回の調査の中でその割合は大きくなっており、昭和50年の第1回調査と比べると平成19年の前回調査までに30%ほどの増加が見られます。
昨今では、感染症拡大による三密の回避などの観点から、公共交通の利用が減少している傾向にあり、西遠都市圏での各交通手段の利用率の変化を把握することが必要です。
外出率の推移
第3回と第4回調査の外出率(調査対象日に一度でも外出した人の割合)を比較すると、これまでは増加の傾向にあり、特に高齢者の外出機会が増加してきていることがわかっています。
近年のインターネットショッピングやオンラインサービスの普及や新型コロナウイルスの流行による外出自粛、リモートワークの普及などから、他都市圏調査でも外出率が減少傾向にあり、今回の西遠都市圏調査でも外出率の推移を把握する必要があります。
主な外出先
■ 通勤
第4回調査のあった平成19年時点の勤務先となっている地域の集中量を見ると、都心のオフィスに加え、沿岸部などに立地する大規模工場を通勤先とする人が多いことがわかります。
現在では、地震・津波災害等への懸念から工場の内陸移転等が進んできており、今回調査の結果から通勤先の傾向の変化を把握する必要があります。
※トリップ:1回の移動の単位
集中量:特定の場所などを目的地としたトリップの量
■ 私事(買い物やレジャー)
買い物やレジャー等の私用での来訪先は、勤務先と比べて、分散しており、鉄道駅周辺以外の地域にも人が集まっていることから、ショッピング施設・娯楽施設への移動に自動車を利用している、また自動車での来訪を前提として立地している、などの状況が考えられます。今回調査の結果でも、このような現状の把握をする必要があります。